アジサイの挿し木を成功させるにはどうしたらいいのでしょうか?
アジサイの挿し木のやり方を調べると、いろいろな方法が出てきます。初めて挿し木をする人は、どの方法を選べばいいのか困ってしまうかもしれません。実際にやってみればわかることがたくさんありますが、できることなら確実に、しかも簡単に成功させたいものです。
結論から言うと、アジサイの挿し木は適当なやり方でも成功します。
どの方法でもいいのでやってみるのが1番だと思いますが、アジサイの挿し木を何度か成功させた経験から、オススメのやり方・ポイントを紹介します。
アジサイの挿し木の基本
アジサイの挿し木のやり方は、基本的にどれも同じです。細かいところが違うだけなので、まずはアジサイの挿し木の基本につい確認していきます。
アジサイの挿し木の基本は5つあります。
- 挿し木の時期
- 挿し木に必要なもの(鉢・土・ハサミなど)
- 挿し穂の作り方
- 挿し穂の挿し方
- 挿し木後の管理
- 鉢上げのタイミング
この4つにそれぞれやり方があって、それをどう組み合わせるか、みたいな感じでわかりにくくなっていると思います。でも、それぞれの基本がわかれば、自分に合ったやり方を見つけられると思います。それでは、1つずつ見ていきましょう。
アジサイの挿し木の時期
アジサイの挿し木の時期としては、「梅雨時期」と説明しているものが多いと思います。「緑枝挿し」と言われる方法です。
挿し木の最大の敵は乾燥です。土が乾いてしまうと挿し穂が枯れてしまうので、湿度が高い梅雨時期が適しているということです。湿度が高ければ土も乾きにくいので、水の管理が楽になるということです。あとは、季節や気温的に適しているという話もありますが、そこまで考えなくてもいいと思います。
緑枝挿しは3回やっていますが、3回とも成功しています。
アジサイの挿し木の時期として、「新しい葉っぱが出る前(冬)」というのもあります「休眠挿し」と呼ばれる方法です。緑枝挿しと比べると休眠挿しの方が難しいと言われています。
どのくらい難しいのかを確認するために休眠挿しに挑戦してみましたが、10本中10本成功しました。言われているほど難しくないんだと思います。
アジサイの挿し木に慣れてきたというのもあるかもしれませんが、緑枝挿しより休眠挿しの方が発根率が高くなりました。一般的には梅雨時期の緑枝挿しが適していると言われていますが、実際にはそこまで差がないのかもしれません。
現在進行形でアジサイの挿し木を毎月やって実験しているところですが、アジサイの挿し木の時期は3月頃(休眠挿し)か、梅雨時期(緑枝挿し)がオススメです。
アジサイの挿し木に必要な物
アジサイの挿し木を始める前に、必要なものを用意します。
- 挿し穂(あとで説明します)
- 鉢(ペットボトル可)
- 土(挿し木用の土など)
- コップなど
- トレイ
- ハサミ
挿し穂(アジサイの枝)は最後に用意した方がいいので、あとで説明します。挿し穂以外に必要なものを1つずつ説明していきます。
鉢(ペットボトル可)
アジサイの挿し木で使う鉢は、「これじゃないとダメ!」というものはないと思います。家にある鉢を使ってもいいですし、新たに用意しても問題ありません。
今回は1つの鉢に1本の挿し穂という形の挿し木の説明をしますが、大きめの鉢に何本か挿すやり方もあります。基本的な方法は変わりませんが、発根した後のことを考えると1本ずつの方が楽になります。
1つの鉢に挿し穂を1本という形でアジサイの挿し木をやる場合、用意する鉢は3号(9cm)の鉢がオススメです。今回はスリット鉢を用意しました。兼谷産業さんのCSM-90です。
スリット鉢の利点はそのまま土を入れても大丈夫なことです。鉢底石も鉢底ネットも必要ないので、とても楽です。
わざわざ鉢を用意するのがもったいない場合は、ペットボトルを鉢代わりにすることもできます。
1つのペットボトルに何本か挿すなら2Lのペットボトル、1本ずつなら500mlのペットボトルを使います(たぶん350mlでも大丈夫だと思います)。
今回は600mlのペットボトルを用意しました。そのペットボトルを半分くらいの高さに切って、底と下の方の側面に穴を開け、下の方の側面から底にかけて切り込みを入れます。
その穴と切り込みから水が抜けていくので、水が溜まってしまうことがなくなります。底だけだと穴などがふさがれてしまうかもしれないので、側面からも水が抜けるようにしておきます。
土(挿し木用の土など)
挿し木では一般的に肥料分のない土を使った方がいいと言われます。園芸店やホームセンターに行けば、「挿し木用の土」というのが売っています。それらは肥料分がない土なので、アジサイの挿し木でも使うことができます。
土が乾いたことをわかりやすくしたいのであれば、「鹿沼土の細粒」を使う方法もあります。鹿沼土も肥料分のない土ですが、水に濡れると色が変わるという特徴があります。そのため、色を見るだけで乾いているか、湿っているかを判断することができます。
肥料分のない土を使うということは、挿し木が成功して発根した後、肥料がない状態で成長しないといけないということです。どのタイミングで肥料をあげるのか、肥料分のある土に植え替えるのか、というところで困ってしまうこともあります。
それなら普通の培養土で挿し木をすればいいんじゃないかという考えが出てくると思います。そうすれば、肥料のことを考えて植え替えなどをする必要がなくなるからです。ただ、一般的にはその方法はダメだと言われています。
でも、実際のところ、普通の培養土でもアジサイの挿し木は成功します。2022年の緑枝挿しは普通の培養土を使って成功しています。もしかしたら、庭の土を使っても成功するかもしれません。
普通の培養土でも成功するとはいえ、成功率を上げたいのであれば肥料分のない土を使った方がいいと思います。「挿し木用の土」を使うか、「鹿沼土の細粒」を使うかについては、どちらでもいいと思います。「挿し木用の土」は「種まき・挿し木用の土」みたいになっていることが多いので、種まきでも使いたいならそういう土を選ぶことをオススメします。
その他(ハサミ、コップなど、トレイ)
挿し穂を作るときに切る必要があるので、切るためのハサミが必要になります。普通なら剪定バサミを使いますが、切れるならどんなハサミでも大丈夫だと思います。
アジサイの挿し木は意外と簡単ですが、少しでも成功率を上げたい場合は、清潔な切れ味のいいハサミを用意してください。「清潔」については、使う前に石鹸等で洗うといいと思います。
挿し木にオススメのハサミは、「みきかじや村 楽なんです 剪定」です。高いので、わざわざ買う必要もないかなというのが正直なところです。
作った挿し穂は、「水揚げ」と言って、水を吸わせる必要があります。そのために使うコップなどが必要になります。水を入れて挿し穂を浸けておけるなら何でもいいので、花瓶やバケツでも問題ありません。
この水揚げは1時間程度と言われているので、その間に土の準備をします。「挿し木用の土」などはちゃんと水を吸うまで時間がかかるので、鉢に土を入れて水をかけてから、水を張ったトレイに入れておきます。
アジサイの挿し穂の作り方
挿し穂というのは、挿し木で使う枝のことです。増やしたいアジサイの枝を使って用にするわけですが、どのように挿し穂を作ればいいのでしょうか?
アジサイの挿し木は地上部に1節(葉っぱが1組)出るようにします。葉っぱの付け根から新しい葉っぱが出てきて、成長していくことになります。
挿し穂は、節を土の中に入れるかどうかで作り方が変わります。入れない場合は挿し穂が短くなって、入れる場合は長くなります。
写真では上の3本が節なし、下の2本が節ありです。下の方にある「アジサイの挿し木の流れ」で、それぞれの成長に違いを紹介します。
挿し穂は、一番上の葉っぱ1組を残して、葉っぱを全部取ります。今回は使いませんでしたが、枝の先端では葉っぱが4枚とかになっても問題ありません。
一般的には葉っぱから水分が出ていく蒸散を減らすために、葉っぱを半分程度に切ることがオススメされています。2022年の緑枝挿しでは、葉っぱを切らずに発根したので、絶対に必要というわけではなさそうです。
挿し穂の一番下は斜めに切って、水を吸い上げるための断面積を大きくする方がいいと言われています。斜めに切らない場合にどうなるか試していないのでわかりませんが、アジサイなら大丈夫な気がします。
挿し穂が太い場合はV字に切って、断面をさらに大きくします。ここまでやる必要もないかもしれませんが、念のためやっておくいいと思います。
本当は水の中で切った方がいいようですが、今まで水の中で切らずに成功しているので、そこまで必要ないと思います。成功率を上げたいなら水の中で切ります。
挿し穂を作ったら挿し木をする前に水分を吸い上げてもらうための「水揚げ」をします。水揚げは1時間くらいで十分だと思います。このとき、メネデールなどを使うといいという情報もありますが、水だけで大丈夫です。
水揚げ中に、挿し木用の土を入れた鉢を、水を張ったトレイに入れておくと効率的です。挿し穂の作ったときに余った枝・茎を1本残しておいてください。
アジサイの挿し穂の挿し方
挿し穂ができたら、次は土に挿していきます。ここで紹介する方法では、鉢底石は必要ありません。
挿し穂の水揚げで1時間くらい待つことになるので、その間に土にも水を吸わせておきます。鉢に土を入れて水をかけ、水を張ったトレイに入れておくと楽です。
水揚げが終わったら挿し穂を挿す前の準備をします。残しておいた枝・茎を使って、鉢の真ん中に挿し穂を挿す用の穴を開けます。
ちょうどいい枝・茎がなかったら割り箸などの清潔な棒を使ってください。それも用意できなかったり、面倒な場合は穴を開けずに挿し穂を挿しても大丈夫です。
空けた穴に挿し穂を挿して、ジョウロなどを使って水をかけて挿し木は完了です。このとき、挿し穂が固定されるように気をつけてください。
水をかけて固定できなかった場合は、手を使って固定しておきます。
アジサイの挿し木後の管理
挿し木したアジサイは直射日光が当たらない場所に置いておきます。暗いところというより、日陰になる場所という感じで選ぶといいと思います。水やりを忘れないのであれば、挿し穂を取ったアジサイの根元の日陰になる場所でもいいかもしれません。
最初は毎日水やりをして、少しずつ水やりを減らしていくというのが一般的に言われる方法ですが、それも適当で大丈夫です。とにかく、土が乾かないようにすれば問題ありません。
一番気を付けないといけないのは、挿し穂を抜かないことです。発根したか確認したくなってしまいますが、絶対に挿し穂を抜いてはいけません。それだけは我慢です。ただ、アジサイの場合は発根も早いので、我慢する期間は短めになります。
梅雨時期の緑枝挿しの場合はだいたい1か月くらいで発根すると言われています。新しい葉っぱが出始めたら発根したと判断する感じです。
アジサイの鉢上げのタイミング
アジサイの挿し木をやるときに鉢上げのタイミングについて調べましたが、はっきりとわかりませんでした。今もはっきりとはわかりませんが、発根していればいつでも大丈夫だろうと思っています。
鉢上げ自体が何を意味するのかもよくわかりませんが、ここでは挿し木をした肥料分のない土から培養土などの肥料分のある土に植え替えることとします。
春前の休眠挿しなら6月頃、緑枝挿しなら夏を過ぎた9月下旬~10月上旬頃に鉢上げをするといいと思います。培養土を使って挿し木をするなら、鉢上げ自体がなくなるのでそのまま育てて、鉢が小さくなったら大きな鉢に植え替えることになります。
鉢上げして1~2週間くらいは元の場所に置いて、そのあとは日の当たる場所に移動させます。
アジサイの挿し木のポイント
アジサイの挿し木を成功させるにはいくつかのポイントがあります。
- 梅雨時期に挿し木をする
- 土が湿っている状態を保つ
- 日陰に置く
- 肥料分のない土を使う
- 挿し穂を抜かない
挿し木には適した時期があります。他の時期でも挿し木は成功するかもしれませんが、成功の確率を上げたければ適した時期に挿し木をする必要があります。それが梅雨時期です。
梅雨時期は湿度が高いので土が湿っている状態を保ちやすくなります。ラップなどで密閉する密閉挿しで湿度を上げる方法もありますが、アジサイの挿し木では必要ありません。密封することよりも、日陰に置くことの方が大事だと思います。
アジサイは普通の培養土でも挿し木できますが、一般的に言われているように、肥料分のない土を使う方が成功率が上がると思います。
挿し木をするとわかりますが、発根したかどうかを確認したくなります。挿し穂を抜いて確認したくなる衝動に駆られることもありますが、それを我慢して、挿し穂を抜かないで待ち続けることが必要です。新しい葉っぱが出たら発根したと思っていいと思います。
これらのポイントを守ると、アジサイの挿し木の成功率が上がるはずです。
アジサイの挿し木の流れ(オススメバージョン)
アジサイの挿し木の基本を見てきましたが、この基本さえ守れば簡単に成功させることができます。かなりいい加減なやり方と管理でも問題ありません。ただ、100%成功するわけではないので、挿し穂は何本か用意することをオススメします。
この基本がわかったとしても、その中にいくつか選択肢があるので、どれを選んだらいいかというところで迷うこともあると思います。そこで、オススメのアジサイの挿し木の流れを紹介します。どれをどう選ぶかに迷ったら、とりあえずオススメの流れに沿って試してみてください。
[1]アジサイの挿し木の事前準備
アジサイの挿し木をする前に、必要な物を準備します。挿し穂を取るアジサイは家にある前提で進めるので、誰かからもらう場合は挿し穂を作る直前にもらってくるようにしてください。
- ハサミ(家にある剪定バサミなどでOK)
- 9cm(3号)のスリット鉢5個以上(ペットボトルでもOK)
- 挿し木用の土(何でもOK)
- 鉢を置くトレイ(食品トレイでもOK)
- 割り箸(同じくらいの太さの棒でもOK)
[2]アジサイの挿し木の時期
アジサイの挿し木をするのは梅雨時期です。一番オススメされている緑枝挿しをします。具体的には6~7月くらいですが、多少ズレても問題ありません。
[3]アジサイの挿し木をする鉢の準備
9cm(3号)のスリット鉢と500mlか600mlのペットボトル(下半分に水抜き用の穴・切れ込みを入れたもの)に挿し木用の土を入れ、その鉢をトレイに乗せます。鉢はトレイにずっと乗せておくので、しばらくの間使う予定がないものを選んでください。
鉢の上から水をかけて、トレイにも水を溜めます。そうすることで鉢の下から挿し木用の土に水がしみ込んでいきます。挿し木用の土は水を吸収するのに時間がかかるので、挿し穂を作ったりする前にこの作業をしておくと時間の節約になります。
[4]アジサイの挿し穂の準備
次に挿し穂を準備します。もし誰かからもらってくるのであれば、鉢の準備をしてからもらいに行くことをオススメします。
アジサイから枝を切り、挿し穂を作ります。挿し穂の作り方はアジサイの挿し木の基本に書いてある通りです。
- 1本の挿し穂に1~2節
- 1節目の葉っぱを半分に切って残りの葉っぱを全部取る
- 挿し穂の下を斜めに切る
挿し穂を作ったら水揚げをします。水揚げは1時間程度で十分です。メネデールなどの発根を促進するものは必要ありません。
[5]アジサイを挿す
水揚げが終わった頃には、挿し木用の土も十分に水を吸収していると思います。鉢の真ん中に割り箸で穴を開けて、そこに挿し穂を挿します。面倒な人は穴を開けずにそのまま挿しても大丈夫です。
挿し終わったら、ジョウロなどを使ってシャワー状に水をかけて挿し穂を固定します。うまく固定できていないよう出れば指で固定するようにしてください。
[6]アジサイの挿し木後の管理
挿し木したアジサイは日陰に置いて管理します。基本的に毎日水やりをしますが、トレイに水を溜めるようにしておけば、水やりを減らすことができると思います。土は常に湿っている状態にしておくので、トレイに水がなかったら上から水をシャワー状にしてかけるという感じにすると楽です。
挿し木してから1か月くらいすると新しい葉っぱが出てくると思います。新しい葉っぱが出てきたら発根したと思って大丈夫だと思います。
[6]アジサイの挿し木後の管理1(29日目:2023年7月中旬)
挿し木をしてから約1か月。新しい葉っぱが出てきています。そろそろ発根もしていると思いますが、夏が終わるまでこのままにします。
[6]アジサイの挿し木後の管理2(50日目:2023年8月上旬)
全部の挿し穂からはっきりと新芽が出てきました。成長に差はありますが、順調に経過しています。
ペットボトルは透明なので根っこが見えています。発根したことが確定です。このくらいで鉢上げしても大丈夫だと思いますが、真夏を避けた方が安全です。
[6]アジサイの挿し木後の管理3(59日目:2023年8月中旬)
根っこに光を当てるとよくないそうです。その対策としてアルミホイルを巻く方法があるみたいなので、ペットボトルに挿した1本にだけアルミホイルを巻きました。
アルミホイルで巻いていない方がどうなるか、鉢上げのときに確認します。
[7]アジサイの鉢上げとその後の管理
アジサイの緑枝挿しは夏越しが1つ目の難所です。暑い時期はアジサイも耐えているので、暑さが和らぐまでそのまま置いておきます。
地域やその年の天候にもよりますが、9月になって暑さが和らいでから鉢上げをします。
[7]アジサイの鉢上げ後の管理1(105日目:2023年9月下旬)
今回のアジサイの挿し木は、5本中5本が成功です。スリット鉢でもペットボトルでも、問題なく挿し木できることがわかります。
挿し木は肥料分のない土を使ったので、夏越しできたら培養土に植え替えます。ちなみに、真夏に植え替えたことがありますが、問題なく育ってくれました。
今回は12cmのスリットポットと草花用の培養土を使います。挿し木に9cmポットを使ったので、一回り大きくする感じです。
スリットポットが手に入らない場合は普通のポットでも問題ありません。気に入った鉢を使うとより楽しめると思います。
実験的にアルミホイルを巻いたペットボトルと、巻かないペットボトルを使っていました。その結果は、アルミホイルを巻いた方(右側)の方が根っこが多く出ていました。
アルミホイルを巻いていない方も問題ないので、手間を考えるとアルミホイルなしがオススメかなと思います。
アジサイは根っこの成長が早いので、しっかりと根っこが張っています。このくらいなら鉢上げで枯れる可能性は低いと思います。
たっぷりと水やりして鉢上げ完了。もう少しで普通のアジサイとしての管理になっていきます。
鉢上げしてから1~2週間は、元の場所(日陰)に置いておきます。
[7]アジサイの鉢上げ後の管理2(115日目:2023年10月上旬)
日陰から、西日が当たらない場所に移動させました。新しい葉っぱが出て、色も濃くなっているので、うまく鉢上げできたようです。
[7]アジサイの鉢上げ後の管理2(140日目:2023年11月上旬)
まだまだ葉っぱは元気です。もう日差し対策は必要ないので、日当たりのいいところに移動させました。
[8]アジサイの冬越し
アジサイは耐寒性が十分にあるようですが、1年目の冬は少し気を付けて管理した方がいいと思います。霜が降りたり雪が降ったりする地域では、霜や雪、寒さで枯れてしまうかもしれません。
すごく寒い地域の場合は室内に入れた方がいいかもしれませんが、それについては何とも言えません。
すごく寒いというほどではなくても、軒下などの霜が降りない場所に置くことをオススメします。できれば、あまり風の当たらない場所にするといいと思います。
それ以外の防寒対策はしなくても大丈夫だと思いますが、心配なら鉢にプチプチを巻くなどの対策をしてもいいと思います。
2~3月頃に肥料をあげて、春になってから新しい葉っぱが出てきたら冬越し成功です。
[8]アジサイの冬越し1(190日目:2023年12月下旬)
葉っぱも枯れてきました。よくよく見ると、新しい芽もできています。葉っぱが枯れてきたら取ってしまった方がいいという話もありますが、今回はそのままにして冬越しすることにします。
アジサイの挿し木で何度か冬越しした結果、寒さ対策は必要ないことがわかっています。2020年の緑枝挿しでは、冬越し中に土が凍っていましたが、無事に冬越しできています。
霜対策もなしで平気そうですが、芽がダメになってしまうことがあるみたいです。そのため、今回は霜対策として、冬の間は日当たりがいい軒下に置くことにします。
[8]アジサイの冬越し2(252日目:2024年2月下旬)
まだまだ冬真っ盛りですが、葉っぱが出てきました。2024年の2月は暖かい日が多かったので、例年より早めに成長を始めたようです。
暖かい日が多いとはいえ、寒波が来たりして寒い日もありました。アジサイは霜対策で軒下に置く程度で問題なく冬越しできます。
東北地方や北海道、雪国などの寒い地域での冬越しについては知識がないので、「日本全国どこでも」と言えるかはわかりません。心配であれば、屋内で冬越しするといいと思います。
[8]アジサイの冬越し2(284日目:2024年3月下旬)
葉っぱが大きくなってきています。冬越しは成功と言ってよさそうです。
アジサイ専用の肥料を追肥します。専用の肥料である必要はないので、お好きなものを使ってください。
[9]アジサイの冬越し後
霜が降りなくなってきたら、軒下から移動させても安心できるようになります。気温が上がるにつれてアジサイも大きくなるので、日当たりのいいところに置くといいと思います。
春になって、無事に冬越しすることができたなら、あとは普通のアジサイと同じように育てることができます。
[9]アジサイの冬越し後1(330日目:2024年5月中旬)
小さかったアジサイが大きくなりました。
今回は花芽がありませんが、挿し木した翌年でも花が咲くこともあります。2022年の緑枝挿しは、挿し木した翌年に花が咲きました。
[9]アジサイの冬越し後2(352日目:2024年5月上旬)
挿し木から約1年。5本中5本が発根して、冬越しもしました。アジサイの挿し木が簡単ということがわかると思います。
初めてだとわからないこともあって大変ですが、挿し木が成功すると感動するので、興味があればぜひ試してみてください。
アジサイの挿し木のやり方まとめ
アジサイの挿し木のやり方、冬越しまでの流れをまとめると、次のようになります。アジサイの挿し木はあまり難しくないので、興味がある方は試してみることをオススメします。
- 梅雨時期(6~7月頃)、アジサイの枝を切る
- アジサイの枝を2~3節の長さに切って挿し穂を作る
- 挿し穂は一番上の1組の葉っぱを半分程度に切って、他はすべて切り落とす
- 挿し穂の下をよく切れるハサミかカッターで斜めに切る
- 挿し穂を水に1時間程度浸ける(水揚げ)
- 水揚げ中に、9cm(3号)のスリット鉢に挿し木用の土を入れ、上から水をかけ、水を溜めたトレイの上に置いておく
- 水揚げ後、割り箸などで土に穴を開け、挿し穂を挿す
- ジョウロなどを使ってシャワー状に水をかけ、挿し穂を固定する
- トレイに乗せたまま日陰に置いて、土が乾かないように毎日水やりをする
- 1か月程度経ち、新しい葉っぱが出ていたら発根していると判断
- 9月下旬~10月上旬頃、12cm(4号)か15cm(5号)の鉢に培養土を使って鉢上げをする
- 1~2週間程度は日陰に置き、その後日当たりのいい場所に移動する
- 霜が降りない軒下などで冬越しをする
- 春に新芽が出たら成功