2020年に失敗した八重桜の挿し木。「今年こそは!」という思いとともに、2021年も八重桜の挿し木にチャレンジしました。
もっといい方法がないかと調べていたら、「密閉挿し」という方法を見つけたので、それも試してみました。結果は成功と呼ぶのか、失敗と呼ぶのか、何とも言えないものとなりました。その理由は、この記事を最後まで読んでもらえるとわかると思います。
八重桜の挿し木【2021年】
2021年の八重桜の挿し木では、「密閉挿し」を取り入れました。それが2020年と比べて一番の変化です。密閉挿しはその名の通り密閉されるので、水やりの手間が少なくなります。でも、そのせいで別の問題も発生しました。
2020年に失敗した八重桜の挿し木に興味がある方は、下の記事にまとめてあるのでご覧ください。
八重桜を挿す【2021年】
2021年の八重桜の挿し木を始めたのは、2020年の挿し木の失敗が確定してからです。成功していたら、2021年の挿し木はなかったと思います。2020年と同じように、挿し木を何度か追加することになりました。
八重桜の挿し木の準備
八重桜の挿し木は2回目なので、1回目の失敗と新たな情報をもとにやり方を変えました。1つは「密閉挿し」、もう1つは「用土の変更」です。剪定バサミは変わらず、家にある剪定バサミをそのまま使いました。本当は切れ味のいいハサミやカッターを使った方がいいらしいのですが。
密閉挿しは2020年にも使ったペットボトルにラップをかけて密閉することで、湿度を上げるという方法です。土が乾きにくくなるので水やりの頻度が下がるというメリットがあります。
用土は「鹿沼土の細粒」を使いました。「カーメン君ガーデンチャンネル」で鹿沼土を使うと土が乾いたのがわかりやすいというのを見たのが理由です。
八重桜を挿す1(1日目:2021年6月上旬)
2年目の第1弾は、ペットボトルの密閉挿しと、ジフィーポットの挿し木です。写真を撮るのを忘れましたが、ジフィーポットも密閉挿しにするためにダイソーで買ったCD・DVDケースに入れました。
まずは挿し穂を取って、水揚げです。2020年は切り口を水に漬けましたが、2021年は挿し穂全体を水に漬けました。写真の時間によると水揚げは3時間半くらいです。一緒に入っているのはツツジの挿し穂です。
ジフィーポットと、ペットボトルの密閉挿し。今考えれば八重桜の本数が少ないと思いますが、当時は変な自信があったんだと思います。
八重桜を挿す2(19日目:2021年6月下旬)
理由は忘れましたが、密閉挿しを追加しました。
八重桜を挿す3(29日目:2021年7月上旬)
ペットボトルでの挿し木を追加しました。ペットボトル1本に4本の挿し穂で、ペットボトルが6本。合計で24本の追加です。密閉せずに屋外管理にしました。
ついでに、水挿しもやってみましたが、2020年と同じように失敗して、その後の写真はありません。水挿しは室内管理です。
八重桜を挿す4(33日目:2021年7月中旬)
2020年の挿し木に使っていたプランターを使って挿し木を追加しました。そのプランターは椿などの種まきに使っていたんですが、ポットに移して空いたのでそのまま再利用しました。新たに土を入れたのではなく、2020年の挿し木で使った土をそのまま使い回しました。
八重桜を挿す5(45日目:2021年7月下旬)
プランターの空いているところに挿し木を追加しました。
八重桜を挿す6(46日目:2021年7月下旬)
ペットボトルの空いたところに追加しました。
八重桜を挿す7(65日目:2021年8月中旬)
プランターの挿し木が枯れて、場所が空いたのでさらに追加。空いたら追加を繰り返したのでよくわからなくなってしまいましたが、おそらく発根したのはここで追加したものだと思います。
八重桜の挿し木の経過【2021年】
2021年の八重桜の挿し木は7回に分けて行いました。振り返ってみれば、そんなに追加していたのかと驚きました。
枯れてしまったものの写真は撮っていなかったので、自分でもどれがどのように変化していったのかわからなくなっています。写真を見ながら記憶を引っ張り出して、挿し木の経過をまとめていこうと思います。
八重桜の挿し木の経過1(19日目:2021年6月下旬)
2回目の挿し木をしたタイミングです。ペットボトルでの密閉挿しの写真だけがありました。密閉に使ったラップに水滴が付いて見にくいですが、おそらく完全に枯れたものはないかなという感じです。左の手前がこの日に挿し木した八重桜です。
密閉挿しは基本的に水やりなしで管理していました。土が乾いてきたら水をあげる程度です。
八重桜の挿し木の経過2(29日目:2021年7月上旬)
3回目の挿し木をしたタイミングですが、ペットボトルの密閉挿しの写真はありませんでした。ジフィーポットをCD・DVDケースで密閉挿しにしたものは、枯れてしまったものが多く、残りが少なくなってきました。
八重桜の挿し木の経過3(33日目:2021年7月中旬)
ピントが合っていませんが、新しい葉っぱが出てきました。元々あった葉っぱは、虫が入っていたのか、ボロボロになりかけています。
ペットボトルから根っこのようなものが見えます。約1か月で発根したようです。
八重桜の挿し木の経過4(45日目:2021年7月下旬)
5回目の挿し木のタイミングです。経過3で出てきた虫食いのやつだけ密閉をやめて屋外管理にしました。密閉をやめたので、乾く前に水やりするようにしました。
右の2つのペットボトルは、もしかしたらこの日に挿し木したものかもしれません。
写真はありませんが、室内管理の密閉挿しは継続中です。
八重桜の挿し木の経過5(49日目:2021年7月下旬)
室内管理のペットボトルを使った密閉挿しは枯れたものが増えてきて、残っている数が減ってきました。残っているものも枯れかけている雰囲気のものが大半です。
八重桜の挿し木の経過6(65日目:2021年8月中旬)
6回目の挿し木(プランター)のタイミングです。屋外管理のペットボトルはほとんど枯れました。1本だけまだ完全には枯れていませんが、時間の問題という感じがします。
八重桜の鉢上げとその後【2021年】
いろいろと試行錯誤しましたが、成功したものはほとんどありませんでした。ペットボトルで根っこが見えていたものも、葉っぱが出ていたものも枯れました。残ったのは最後に挿し木したプランターのものでした。
2021年も変わらず鉢上げのタイミングがわからず、2020年とほぼ同じ時期にしました。
鉢上げ(110日目:2021年9月下旬)
この時点で枯れずに残ったのは2本だけです。2本とも鉢上げしようかと考えましたが、1本を鉢上げして、もう1本をそのまま残してみることにしました。
鉢上げした方の根っこの状態は悪くなさそうな雰囲気です。
鉢は2020年と同じスリット鉢ですが、サイズは一回り小さいものにしました。冬越しできなかった理由を根腐れだと仮定しての対応です。
鉢上げ後1(123日目:2021年10月上旬)
プランターに残したものは葉っぱが1枚黄色くなりました。枯れてきたのか、紅葉なのかはわかりませんが、鉢上げしたものと比べると枯れた気がします。
鉢上げ後2(124日目:2021年10月上旬)
プランターに残したものは葉っぱがすべて落ちました。葉っぱが1枚黄色になった写真を撮った翌日のことです。完全に枯れた感じになっていたものと合わせて3本を春まで残す予定です。
鉢上げ後3(137日目:2021年10月下旬)
鉢上げした方は少し前に日向に出しましたが、まだ元気そうです。冬に入る前に新しい葉っぱが出なかったことが気になるところです。挿し木はこういうものなのでしょうか?
挿し木で増やした八重桜の冬越し【2021年】
八重桜の挿し木を始めて2回目の冬越しです。こういう表現をすると、去年成功した挿し木が順調に育って2年目という感じになりますが、残念ながら1年目の冬が2回目ということです。2020年から2021年にかけては屋外の軒下に置いておきましたが、今回は鉢上げしたものを室内管理、プランターに残したものを屋外管理(日陰)にしました。
室内管理の方はずっと室内に入れておくのではなく、気温がそこそこ高く、晴れている日には外に出しました。
冬越し1(162日目:2021年11月中旬)
屋外管理をするプランターには念のため藁を敷いておきました。防寒対策はそれだけです。水やりは適当にしました。藁のせいで土が見えなくて、土が乾いているかどうかがわかりにくかったので。
冬越し2(176日目:2021年12月上旬)
鉢上げした方は、室内で冬越しする他の植物たちと一緒にカゴに入れて管理です。カゴを入れているのは家にあったよくわからないプラスチックの箱で、そのサイズに合わせてダイソーでカゴを買いました。
このようにした理由は、カゴごと外に出して水やりができるし、カゴをプラスチックの箱に入れることで家の中が汚れないからです。水やりは「乾いたらたっぷり」です。
基本的に室内管理なので、プチプチを巻いたり藁を敷いたりという防寒対策はしませんでした。
冬越し3(185日目:2021年12月上旬)
鉢上げの八重桜の葉っぱが落ちました。芽は生きていそうな色をしています。
冬越し4(253日目:2022年2月中旬)
春に向けて鉢上げした八重桜に肥料をあげました。カインズホームの発酵油かすです。「〇号鉢に〇個」という感じで量がわかりやすかったので選びました。このサイズには1個です。
挿し木で増やした八重桜の春【2021年】
八重桜の挿し木を始めて2回目の春。今年こそは冬越しが成功していてほしいと思いながらの春です。本当は数本残っていて欲しかったんですが、鉢上げは1本、プランターに残したのが3本だけでした。
プランターの方の写真は撮っていませんが、芽吹くことなく終わりました。
最初の春1(281日目:2022年3月中旬)
鉢上げした八重桜の芽が緑になってきました。前年の秋にはあった芽なので、春に向けて準備されていた感じです。最初の挿し木は冬越しできなかったので、このままいけば八重桜のバックアップを作れそうです。
最初の春2(306日目:2022年4月上旬)
3つの芽から葉っぱが出てきました。ここまで来れば安心という思いつつ、油断しないように丁寧に管理していく必要がありそうです。ここまで来たのは1本だけなので、なんとしても枯らさないようにしたいところです。
最初の春3(325日目:2022年4月下旬)
葉っぱが大きくなってきましたが、上の方から出ている葉っぱの元気がなくなってきました。水やりしても回復しなかったので、水不足ではなさそうです。
ピンとしている葉っぱの色が変わっているのも気になるところです。
最初の春4(334日目:2022年5月上旬)
元気がなくなった葉っぱが光を遮ってしまっていたので、ピンとしている葉っぱ以外は取ってみました。それで終わりにしようと思いましたが、色が変わっている葉っぱも取ってしまうことにしました。
元気がない葉っぱを取った後に葉っぱの色が変わっていることに調べてみたら、せん孔褐斑病の可能性があったからです。その結果、葉っぱは3枚まで減りました。
最初の春5(341日目:2022年5月中旬)
新しい葉っぱが出てきたので、なんとか大丈夫そうです。
最初の春6(348日目:2022年5月下旬)
気づいたら、残した葉っぱも新しい葉っぱも元気がなくなっていました。上の葉っぱが先にダメになったので、上から枯れてきている可能性もあります。原因不明ですが、雨ざらしにしていたせいで、水の管理がうまくできていなかったのかもしれません。
もう1つの可能性として、小さすぎることも考え、一回り大きい鉢に植え替えてみました(鉢増し?)。根っこ自体は詰まった感じではなかったので必要なかったかもしれませんが、とりあえずこれで様子見です。
最初の春7(349日目:2022年5月下旬)
植え替えた翌日、事態は悪化を続けています。写真のピントが合っていない感じですが、葉っぱが枯れてきているのはわかると思います。
最初の春8(369日目:2022年6月中旬)
完全に枯れました。鉢とか土の問題ではなかったようです。上から枯れていったのか、何かの病気だったのか、水管理の問題だったのか。謎を残したまま2021年の挿し木は終了となりました。
八重桜の挿し木まとめ【2021年】
2021年の八重桜の挿し木は、密閉挿しにしたり、鹿沼土を使ったりして試行錯誤しましたが、結果的には種まき・挿し木用の土とプランターの組み合わせで発根に成功となりました。鹿沼土は全滅。鉢の問題なのか、土の問題なのか。
密閉挿しもうまくいかず、2020年と同じやり方(プランター)で鉢上げまで持っていけたという結果でした。梅雨に行う緑枝挿しでは密閉挿しに意味がないのかもしれません。逆効果の可能性すら考えてしまいます。
とりあえず、数をやれば発根まではできるということがわかったので、大量に挿し木をして、その後の管理をいくつかに分けて実験できるようにしたいところです。
今回は春の芽吹きまで進みましたが、その後枯れてしまいました。何が悪かったのかわかりませんが、日の当たる軒下に置いて、雨による水やりをなしにした方がいいかなと思っています。
冬の時点で、プランターに残したものは芽吹かないだろうと思っていたので、2022年は休眠挿しにも挑戦することを考えていました。鉢上げした八重桜にも動きがない2022年2月下旬にスタートしました。